出場は3月5日のアルゼンチン戦のみだったが、日本代表DF長友のような運動量豊富なプレーは、首脳陣の評価を得ている。優勝を果たし、今年10月に開催されるU-17W杯インド大会の出場権も獲得。日本の至宝とされるFW久保との直接対戦の可能性もある。

 KAZUは13年にパラナ州北部マリンガ市の親元を離れ、本拠コウト・ペレイラ内にある施設で共同生活を送りながら、夢を追い続けている。「まずはコリチーバに数多くのタイトルをもたらし、その後に欧州に渡りたい。一番の目標は家族を経済的に助けること」。目標の選手には同クラブから巣立った元ブラジル代表DFラフィーニャ(現Bミュンヘン)、アドリアーノ(現ベシクタシュ)の名前を挙げた。

 カズとの対面は1度もないが「日本人のペレみたいな人」と敬意を抱いている。「日系人だから、すぐにこの愛称がついた。格好良いし、僕は気に入っているよ」。KAZUの名前を背負って、20年東京五輪ブラジル代表として来日も果たせば、先輩カズにとっても、喜びを共有することになりそうだ。

 ◆クリスチャン・ケンジ・ワガツマ・フェレイラ 登録名「KAZU」。2000年3月18日生まれ、ブラジルのパラナ州マリンガ市出身。コリチーバの下部組織に所属し、左サイドバックでプレー。U-15南米選手権、U-17南米選手権で優勝。憧れの選手は、バルセロナで活躍し、今季はトルコ1部ベシクタシュに所属するアドリアーノ・コレイア。好きな食べ物はハンバーガー。