スペイン1部バルセロナは3日(日本時間4日)、退団の意思を明らかにしたブラジル代表FWネイマール(25)の法定代理人から、契約を解除するためのバイアウト条項に明記された2億2200万ユーロ(約289億円)の支払いがあったことを、公式サイトで発表した。

 「木曜日の午後、ネイマールの弁護士は、バルセロナのクラブ事務所を訪問し、契約の一方的な解除に関して、選手の名前で2億2200万ユーロの支払いを行いました。そのため、バルセロナは上記の業務の詳細を欧州サッカー連盟(UEFA)に連絡し、このケースから生じる可能性のある懲戒責任を決定することができます」

 この日、ネイマールの法定代理人のフアン・デ・ディオス・クレスポ弁護士が、スペインの首都マドリードのスペインプロリーグ機構(LFP)本部を訪問し、2億2200万ユーロの支払いをしようとしたが、前代未聞の高額のためLFPが受け取りを拒否したと、スペイン紙アスなど欧州各国のメディアが報じていた。

 LFPのハビエル・テバス会長は、ネイマールの移籍が決定的とされるフランス1部パリ・サンジェルマンが、UEFAが欧州各クラブに赤字経営の禁止を求めるなど財政健全化を目指し11年に導入した、フィナンシャルフェアプレー制度に違反するとして、UEFAに訴える考えも示していた。そのため、ネイマール側は国際サッカー連盟(FIFA)に仮の移籍証明書の発行を求める方向であるとも報じられていた。

 バルセロナが、ネイマール側の契約解除金の支払いに応じ、ネイマールのパリSGへの移籍に関する報告をUEFAに行い、ィナンシャルフェアプレー制度に違反するか否かの判断を委ねたと発表したことで、ネイマール移籍問題の主な舞台は、バルセロナからパリSGへと移り、新たな局面を迎えそうだ。