プレミアリーグの名門アーセナルは20日、アーセン・ベンゲル監督(68)の今季限りでの退任を発表した。

 ベンゲル監督はクラブ公式サイトで「クラブと慎重に協議した結果、今シーズンで退任することが正しいタイミングだと感じた。記憶に残る長い年月をこのクラブで過ごせたことに感謝します。このクラブを特別なものにしたスタッフ、選手、ディレクター、そしてファンにありがとうと言いたい。アーセナルを愛するすべての人たちに、このクラブの価値を大切にして欲しい。愛とサポートは永遠に続く」とコメントした。

 ベンゲル監督は1996年にJ1名古屋グランパスの監督から、アーセナルの監督に就任。97-98年シーズンと2001-02年シーズンにプレミアリーグ制覇とFA杯の2冠を獲得。03-04年シーズンにFWアンリやFWベルカンプ、MFビエラら名選手を擁して前人未到の無敗優勝(26勝12分け)を達成した。だが、それ以降、リーグ優勝がなく、近年ではサポーターから「ベンゲル・アウト」とのボードが掲げられるなど解任を求めるサポーターが増えていた。

 昨季はリーグ戦を5位で終え、就任後初めて欧州CL出場権を逃し、サポーターから批判がさらに強まったが、17年5月にクラブと19年6月まで契約延長をした。だが、昨季に続いて今季もリーグ戦6位と低迷。リーグ戦からの同出場権を逃すことが濃厚となっていた。

 昨年12月28日のクリスタルパレス戦で、マンチェスターUで長期政権をしたファーガソン元監督のプレミアリーグ最多指揮となる810試合に並ぶなど、偉業を達成したが、就任22年目にして、自ら幕を下ろした。

 なお後任監督については、アーセナルはできる限り早く発表するとしている。