本田圭佑(32)が実質的な監督を務めるカンボジア(FIFAランク173位)は11日、アウェーでパキスタン(同200位)との22年ワールドカップ(W杯)カタール大会アジア1次予選第2戦に挑み、2-1で勝利して2試合合計4-1で、2大会連続の2次予選進出を果たした。9月から開催される2次予選の組み合わせ抽選の結果次第では、本田“監督”が森保ジャパン相手に指揮を執る可能性も出てきた。同組み合わせ抽選会は7月に行われる。

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カンボジアを率いる本田対森保ジャパンの「ドリームマッチ」実現が現実味を帯びてきた。2次予選は各組5カ国の計8組(40カ国)で行われる。例年通りの抽選方式の場合、FIFAランク上位国から第1ポット(P)に入り、第5Pまで各8カ国が順に組み込まれる。現状、アジアでは2位のFIFAランク26位の日本に対して、カンボジアはアジア36位の同173位と大きく離れており、同じポットに振り分けられることはない。日本と同組に入る可能性は12・5%(8分の1)で、前回大会の2次予選でも同じE組で対戦している。

前回大会の2次予選で日本代表の選手として戦った本田は、カンボジアの2試合でゴールを挙げている。15年9月に行われたホーム(埼スタ)では代表通算30得点と節目のゴール。同11月に行われたアウェーでは、日本代表初となるW杯予選5戦連発弾と、ともにメモリアルゴールを記録と、日本にとって頼もしい存在だった。だが、今度は立場を監督に変えて日本に立ちはだかる。

日本代表の森保監督から「(監督として)日本人がアジアの中で頑張っているというのは日本人として誇らしいです」と敬意を表された本田は、選手として東京五輪出場を目指している。2次予選で日本との対戦となれば、五輪も指揮する森保監督のサッカーを研究する。さらに五輪でチームメートになるかもしれない久保建英のプレーをじっくり観察できる場になる可能性もある。“監督”としてだけでなく“選手”としても有意義な試合になる。