スペイン2部サラゴサに所属するMF香川真司(30)が26日、ホームスタジアム、ラ・ロマレダの記者会見場でチームの記者会見に出席した。

香川はここまでリーグ開幕から6試合連続でトップ下に入り先発出場。2得点を記録し、4勝2分で3位につけるチームに貢献している。会見では「いいスタートを切れたと思っています」と話す一方で、「慢心したり余裕を感じているようではすぐに足をすくわれる」と“かぶとの緒”を締めた。会見の一問一答は次の通り。(高橋智行通信員)

   ◇   ◇   ◇

-代表入りした場合、サラゴサで2試合出られなくなる可能性があることについて

まだ正式には分からないので、取りあえず次の日曜日(オビエド戦)の試合に集中しており、代表のことは今は考えていない。僕が決めることではないので、しっかりと日曜日の試合に勝つことだけに集中しています

-代表招集された場合は参加するか?

それは僕が決めることではないので行くしかないですし、2試合出られない事実はあるが、選ばれたら行くし、選ばれなければここでやるだけです

-ここ1カ月半くらいたっているが、サラゴサで順調にフィットしているか?

いいスタートを切れたと思っています。ただ、まだ課題が個人としてもチームとしてもあると感じていますが、それはもちろん当然のこと。これからもっと僕たちはシーズンが進むについて、チームとしての戦い方や個人個人のコンディションが上がってくると思っています。今は何より内容よりも結果を重要視している中で、いいスタートは切れているなと。ただまだ5、6試合の話なので、これから10試合、20試合と続いていく中で、チームとしてもっと戦い方を含め向上していくために、ハードワークし続けてやっていきたいと思っています

-スペインサッカーで驚いたことについて

非常にどのチームもタフというか、簡単に勝てる試合が存在しないことをあらためて感じている。この間のホームの試合に関しても、相手は必死に守備を固めてくるというチームが今後も増えてくるというのを含めて、僕たち自身も戦い方の幅を広げることであったり、今はいろんな相手と対戦しながら、どんな相手に対しても自分たちの良さを、試合の流れを見ながらどんどん発揮していけるように、そういうバリエーションを増やしながらやっていきたい。タフな試合が多いし、今週もアウェーでのタフな試合が待っているので、この間は引き分けたということを含めて必ず勝てるように、特にメンタル面で良い準備をして臨みたいと思っています

-前の試合で主審と話していたが、その主審についてどう思うか?

いろいろな判定に対しては試合の中で一瞬の感情というのは選手ですから表現するのは当たり前の話ですが、だからといって試合が終わって何があるかとか、判定がどうだとかは全くないですし、審判に対して別に何も思いません

-ホームの観衆の雰囲気について

素晴らしいの一言です。彼らは僕が来た初日から素晴らしい歓迎をしてくれていて、本当にホームのサポーター含めスタジアムの雰囲気には常に感謝したいと思っています。ただ僕はファンの声援に対してしっかりとピッチで証明していかないといけないですし、それは何かというとチームが勝ち続けること、僕自身も結果を残し続けることなので、それを常に頭に入れながら、常にピッチの上ですべての評価が決まるということをあらためて自分の問い聞かせながら、日々過ごしていきたいと思っています

-最下位のオビエドとの次節について

この時点で順位はあまり関係ないので、相手が最下位だろうが僕自身は非常に厳しい試合になると思っているんで、そのための準備をしっかりとすること、さっきも言いましたが、特にメンタル面でしっかりと試合に向けた準備をすること、整理をすることが非常に重要になってくると思う。この前の試合で出た課題を含め、どうやったら相手を崩せるか、試合をコントロールできるかを、次の試合でチームとして発揮できるように、残りの日曜日までの時間を過ごしていきたいと思っています

-監督からの指示について

特別なことは求められていないですが、そのポジションにおいて何を求められるかというのは、攻撃においての最後の局面だと思っているので、それは常に求めていかなければいけないですし、ゴールにしろアシストにしろ、そこの意識を毎試合持って戦い続けていきたいと思います。その中で結果を残すために必ずプロセスがあるわけで、それをしっかりと仲間と共有することが何より大事ですし、チームメートとより深い連係を今後も試合や練習を通じてやっていき続けたい。まだまだチームとしてベストの戦いはできていないので、これからもっとそういうものを証明し続けるために、試合を重ねていきたいし、試合を重ねていくごとに僕たちは必ずレベルアップしていく、そしてそのクオリティーがあると強く感じている。本当にこの序盤戦、しっかりとまずは結果というものを追い求めながら、それと並行して内容にもトライしていければ素晴らしいシーズンを過ごせると思っています

-このあとシーズンの終盤まで何を楽しみにしているか?

終盤は意識していないです。今はまだ来て1カ月で、この序盤の5試合から10試合は非常に大事だと思っている。何回も繰り返し言ってきましたけど。次の試合、そして次の試合と目先の試合にまずは目を向けながら、そしてチームとしてより良くなっていくために練習を続けていくしか方法はないと思っている。地道にハードワークすること、そしてやはりこれから長いシーズンの中でケガ人が出たり代表選手が抜けたり、うまくいかない時期もシーズンを通して出てくると思うので、そういう時にチーム力が問われると思っているし、そういうことが今後必ず起きてくると思っているので、そういうものを想定しながら日々油断せずに目の前の試合に向けて全力を尽くすことを意識して頑張っていきたいと思っています

-ここ1カ月の状況を満足しているか

満足しているかは分からないですが、ここでのチャレンジに対し、本当に日々新鮮味を感じているし、喜びを感じていることを非常に実感できています。ただまだ1カ月でチームも個人としても、ベストなパフォーマンスはまだまだ出せていないと思っています。ただそれは当然なことで、まだシーズンが始まって1カ月なので、シーズンが過ぎるにつれ僕たちは強くなっいくし、右肩上がりにどんどん成長していくんだということを信じているし、それができると感じている。そのためにはやることは一つです。日々ハードワークして目の前の試合に全力を尽くしていければ、素晴らしい結果を見られると信じています

-先週の練習でのケガの状態について

僕も30歳で年を取っているので、慢性的なケガはあるが、試合に対しては全く問題ないのでしっかりと準備をしていきたいと思っています

-最大の目標は1部で活躍することだと思うが、1部で活躍するのに必要なものは?

もちろんサッカー選手であれば誰もが1部でプレーすることを夢見ていると思うが、僕は今そのような話に興味はなく、それを達成するためにこのチームやファンと一緒にこのタフなシーズンを乗り越えるために1試合1試合戦っていく。本当にタフなシーズンになると僕はこの1カ月で実感しているし、少しでも慢心したり余裕を感じているようではすぐに足をすくわれると思っている。必ずこのチームで(来年の)5月や6月に昇格を味わうために戦い続けたいし、サッカーは一人でやるスポーツではないので、このチームのスタッフ、選手、ファンみんなで日々戦い、目の前の試合に勝ち続けて、最後、みんなと喜びを共有できるように、それを信じてやることが何よりも大事だと思っています