スペイン1部リーグで最下位と苦しむエスパニョールが、今冬の移籍市場でポルトガル1部ベンフィカからスペイン人FWラウール・デ・トマース(25)をクラブ史上最高額の移籍金で獲得する予定だと、スペイン紙アス電子版がポルトガルメディアを引用して8日に報じた。

ラウール・デ・トマースは当初、エスパニョールに期限付き移籍で入団すると伝えられていたが、最終的に移籍金2000万ユーロ(約24億円)プラス出来高ボーナス250万ユーロ(約3億円)の合計2250万ユーロ(約27億円)で獲得するとのこと。

この金額は昨年の夏、バルガスを獲得した際の移籍金1050万ユーロ(約12億6000万円)を上回り、クラブ史上の最高額となる。

ラウール・デ・トマースはレアル・マドリードの下部組織出身だが、トップチームでの出場は国王杯1試合のみ。その後、コルドバ、バリャドリード、Rバリェカノへの期限付き移籍を経て、今シーズン、ベンフィカに2000万ユーロ(約24億円)の移籍金で完全移籍を果たした。

エスパニョールは第19節でバルセロナと2-2で引き分け、貴重な勝ち点1を獲得したものの、今シーズンのリーグ戦ここまでの成績は、19試合2勝5分け12敗の勝ち点11で最下位。ひとつ上の19位レガネスとの勝ち点差は3、降格圏外の17位セルタとの勝ち点差は4となっている。

総得点数は20チーム中最下位のわずか14ゴールのため、ラウール・デ・トマースはチームの攻撃力アップに向けた起爆剤の役割が期待される。(高橋智行通信員)