中盤の選手放出が必要なバルセロナだが、チリ代表MFアルトゥーロ・ビダル(32)だけが移籍を受け入れていると、スペイン紙マルカが9日に報じた。

中盤には、ラキティッチ、ブスケツ、アルトゥール、デヨング、セルジロベルト、ビダル、期限付き移籍中のアレニャー(ベティス)、オリオル・ブスケツ(トゥウェンテ)の8人がいる。この中で移籍交渉を受け入れる意思があるのはビダルだけだと伝えている。

しかし、クラブは新型コロナウイルスの影響で財政面で厳しい状況に立たされている。インテルミラノのアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネス、パリサンジェルマンのブラジル代表ネイマール、そしてユベントスのボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFピャニッチを獲得するためには、何選手かの放出が必須になっているという。

バルセロナにとってはデヨングを除き、中盤の選手は全て放出可能であるという。素晴らしいオファーが届いた場合や、トレードを受け入れた選手はチームを去ることになる。

しかし、ラキティッチは「2021年まで契約が残っているし、(他クラブと)サインする時は最後まで契約を尊重するつもりだ」と残留が最優先であることを主張している。また、アルトゥールも公の場でバルセロナでのプレー継続の希望を明かし、他の多くの選手も同じ考えを持っている。そのため、人員整理のための放出は困難を極めると予想される。

最近の動きとして、ユベントスはピャニッチの代わりとしてアルトゥールを求めたが本人が拒否した。そのためクラブはビダルとラキティッチにユベントス移籍のオファーを出したが現時点で合意していない。そしてブスケツ、セルジロベルト、アレニャー、オリオル・ブスケツの将来も不透明であるという。

いずれにしてもクラブは来季に向け、中盤を整理して変化をもたらすことを決断している。今夏に大きな動きがあるかもしれないと伝えた。

(高橋智行通信員)