バルセロナが獲得を狙っているアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネス(23)について、レアル・マドリードが所属元のインテル・ミラノと移籍することで合意に達したとイタリアのメディア、スポーツ・メディアセットが14日に報じている。

スペイン紙アスは同メディアの情報から、この交渉が秘密裏に進められてきたことを伝えている。その理由はバルセロナを怒らせ、インテル・ミラノが狙うチリ代表MFアルトゥーロ・ビダルとの契約が失敗に終わる可能性があるためであるという。

一方でスペイン紙ABCはこの報道がフェイクニュースであると同日に報じている。同紙はレアル・マドリードの関係者から、インテル・ミラノとの合意が「完全に嘘」という説明を受けたと伝えている。

Rマドリードは新型コロナウイルスの影響により収入が大幅に減少しているため、大きな投資を行わないことを度々示唆してきた。さらに来夏、パリ・サンジェルマン所属のキリアン・エムバペを獲得するため出費を抑える必要があるとも伝えられていた。しかし今夏の移籍市場が残り約3週間となる中、得点力不足解消に向けて大きく動くとみられている。

Rマドリードがラウタロ・マルティネスを獲得する場合、最終的な金額からインテル・ミラノに売却したモロッコ代表DFアクラフ・ハキミの移籍金4000万ユーロ(約50億円)が差し引かれることになり、6000万ユーロ(約75億円)を支払うことになると推測されている。

一方、インテル・ミラノはこの交渉により、ルカ・ヨビッチの期限付き移籍をRマドリードに要請する可能性があるとのこと。さらにラウタロ・マルティネス売却で得た資金で、アントニオ・コンテ監督が強い関心を寄せるチェルシーのフランス代表MFエンゴロ・カンテ獲得および、ローマのボスニア・ヘルツェゴビナ代表FWエディン・ジェコとの契約に動く可能性があるという。

またRマドリードは、ラウタロ・マルティネス本人とすでに、年俸800万ユーロ(約10億円)で合意に達しているとのこと。この金額はバルセロナが提示したオファーより200万ユーロ(約2億5000万円)安い一方、インテルで現在受け取っている金額より300万ユーロ(約3億7500万円)高いものとなる。

(高橋智行通信員)