欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメントが2月16日(日本時間17日)にスタートした。かつてユトレヒト(オランダ)でプレーし、現在は日本サッカー協会(JFA)技術委員会強化部会員として欧州サッカーに精通する元日本代表MF藤田俊哉氏(49)に、同大会への思い入れや見どころ、予想などを聞いた。

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<ポルト-ユベントス>17日(日本時間5時)

選手のクオリティー、層、現在の調子などあらゆる要素を考慮しても、ユベントスが有利。ポルトは国内リーグでも安定感を欠き、苦戦している。ユベントスはセリエAでは現在ACミランとインテル・ミラノを追いかける状況だが、36歳となったロナウドも好調で、今後は10連覇へ向けて猛ダッシュをかけそうだ。そんな中で藤田氏は「国内リーグでは最終的にユベントスが勝ってしまうと思っている。欧州CLでは、本当に厳しい状況でのピルロが見られると思う」と、今季からチームを率いる指揮官に注目した。

<セビリア-ドルトムント>17日(日本時間5時)

戦力の拮抗(きっこう)した好カード。ロペテギ監督率いるセビリアは、今季2度ハットトリックを決めるなどゴールを量産し、プレミアリーグのクラブからも視線を集めるモロッコ代表FWエンネシリの活躍に期待。一方ドルトムントはこれまで若手の好選手を次々に輩出しており、今季もその傾向は続く。圧倒的な得点力を誇るノルウェー代表FWハーランド、イングランド代表FWサンチョ、米国代表MFレイナらに加え、ブンデスリーガ史上最年少得点記録(16歳28日)をマークしたFWムココも注目の選手だ。

◆欧州CL 欧州のクラブレベルで最も権威ある国際大会。55-56年に欧州チャンピオンズ杯の名で始まり、92-93年に現在の名称に変更。前身大会を含め最多優勝はレアル・マドリード(スペイン)の13度で、ACミラン(イタリア)が7度で続く。昨季は新型コロナウイルスの影響で準々決勝からホームアンドアウェー方式でなく、リスボンでの短期集中開催となり、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)が史上初めて全勝優勝を成し遂げた。

◆テレビ放送 欧州CL決勝トーナメントはWOWOWで全試合生放送、同時配信。欧州リーグ決勝トーナメントも注目試合を生放送、同時配信される。