ユベントスのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(36)が来季レアル・マドリードへ復帰するには年俸の値下げを受け入れる必要がありそうだ。

スペイン紙アスによると、Rマドリードが来季の補強で優先させるのは、パリ・サンジェルマンのフランス代表FWエムバペとドルトムントのノルウェー代表FWハーランド。そのため当初はロナウド復帰の動きはなかったが、ここにきてその可能性が急浮上。本人も3年ぶりのRマドリード復帰を望んでおり、Rマドリードのジダン監督も「復帰はあり得る」と発言した。

だが、ユベントスでの現在の年俸は手取り3100万ユーロ(約38億8000万円)。これはRマドリードに支払える金額ではなく、提示できる年俸は手取り2500万ユーロ(約31億3000万円)程度。ロナウドが古巣復帰を望む場合、これを受け入れなければならない。

これはユベントスよりも低い一方、Rマドリードのメンバーの中では最も高い。18年夏の退団前の年俸が手取り2100万ユーロ(約26億3000万円)だったにもかかわらず、36歳の今、その金額を400万ユーロ上回ることになる。

一方、ユベントスはRマドリードのロナウドへのオファーに耳を傾ける準備ができているという。今季すでに欧州チャンピオンズリーグで敗退。国内ではセリエA10連覇の望みも消えかけている。ユベントスは来季に向けて給与総額を削減し、新たな選手獲得の資金を得る必要がある。コストの高いロナウドは放出候補のひとりとなっており、移籍金は2500万ユーロ(約32億5000万円)と見積もられている。

しかしユベントスのネドベド副会長は「私にとってクリスティアーノは移籍不可の選手だ。22年まで契約が残っている」と退団の可能性を否定した。さらにイタリア国内では来季ユベントスがロナウドをキャプテンにする予定だと報じられているため、今後の動向を追う必要がある。(高橋智行通信員)