優勝候補筆頭の18年ワールドカップ（W杯）王者フランスが涙をのんだ。

一時はスイスを3－1とリードしながら、終盤に2失点して延長戦に突入。延長戦でも決着がつかず、PK戦にまでもつれ、最後は5人目のエース、エムバペ（パリ・サンジェルマン）が、相手GKゾマー（ボルシアMG）に止められて、敗れた。

スペインはクロアチアと対戦。延長戦にまでもつれた打ち合いを制し5－3で優勝した12年以来、2大会ぶりの8強入りを決めた。

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圧倒的不利と言われていたスイスが世界王者と真っ向から戦い、後半10分のPK失敗などがありながらも、見事にジャイアント・キリングを果たした。3－3で突入したPK戦で5人全員が成功させると、GKゾマー（ボルシアMG）が相手5人目エムバペのシュートを右へ横っ跳びしてストップ。選手たちは優勝したかのように抱き合い、スタンドのサポーターに向かって腕を突き上げた。

1－3とリードされても可能性を信じ続けた。後半36分にFWセフェロビッチ（ベンフィカ）がヘディングでこの日2点目のゴール。同45分には主将のMFジャカ（アーセナル）からスルーパスを受けたFWガブラノビッチ（ディナモ・ザグレブ）がゴール左隅に同点弾を蹴り込んで延長へ持ち込んだ。

マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたジャカが「僕らは歴史をつくったんだ」と喜べば、ゾマーも「サッカーには不可能なんてない。スイスは小さな国だけど、このチームには力と経験がある。それを見せることができた」と笑顔を見せた。準々決勝では3度の優勝を誇る“無敵艦隊”スペインと戦う。ジャカは「今日と同じファイティングスピリットで臨む」と力を込めた。

○…フランスはエースの不調が響いた。PK戦で5人目を務めたFWエムバペ（パリ・サンジェルマン）が失敗。敗退が決まると、仲間に慰められながら力ない足取りでロッカー室へと消えた。結局、エムバペは今大会無得点。試合後には自身のインスタグラムで「PKを失敗してしまい、申し訳ない。チームの助けになりたかったけど、なれなかった」と謝罪。その上で「一番大事なのは強くなって戻ってくること」とした。

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