バルセロナ退団が決まったアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(34)の去就について、スペイン紙ムンド・デポルティボ電子版は5日、フランス1部パリ・サンジェルマンが第1候補だと報じた。

メッシは現在フリーエージェントのため、移籍金は発生しない。だが高額な年俸を支払えるクラブはパリSGなどいくつかのクラブに限られる。ただ同紙はパリSGが契約面でメッシを満足させるには、来年6月30日で契約が切れるフランス代表FWエムバペを今夏中に良い条件でレアル・マドリードへ放出することだと分析している。

メッシは1年前、バルセロナからの退団を強く希望。当時、獲得レースでトップに立っていたマンチェスター・シティーは、イングランド代表MFグリーリッシュをアストンビラから獲得。トットナムのイングランド代表FWケーンとの契約にも1億8000万ユーロ(約234億円)を投じるとも言われている。そのためメッシを獲得できるほど財政的に余裕はないとみられる。

ユベントスはポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドとメッシの2人に高額年俸を支払うことはできない。パリSG移籍の可能性が報じられるロナウドがクラブを退団した場合のみ、メッシ獲得へ向けた動きが現実味を帯びてくる。

中国の蘇寧ホールディングスがオーナーのインテル・ミラノはこれまでもメッシ獲得を希望してきたが、財政的には慎重だという。ただベルギー代表FWルカクをチェルシーに売却した場合には、メッシ獲得レースに参戦するかもしれない。

同紙はさらに来年ワールドカップ(W杯)が開催されるカタールのクラブや、メッシが引退を希望する米MLSのインテル・マイアミの名前も挙げた。(高橋智行通信員)