マジョルカMF久保建英(20)がスペイン国王杯4回戦エスパニョール戦で鮮やかな先制のFK弾を決めた。

今季公式戦2点目。FKでのゴールは19年夏にスペインへ渡って以来、初めてだった。

最初から蹴るつもりだった。0-0の前半30分すぎ、FWエンディアイエがファウルをもらうと、相手選手からボールを奪い、そのまま離さなかった。

「アマト(エンディアイエ)がファウルを受けた時、FKを蹴ろうと思った。自信があったし、自信がある選手が蹴るように監督から言われているから」。ゴールやや右、約22メートル。左足で放ったシュートは壁を越え、曲がりながら落ちてゴール右隅に吸い込まれた。「本当に素晴らしいゴールだった」。自画自賛の一撃で流れを引き寄せた。

マジョルカは後半にも1点を加えて2-1で勝利。マルカ紙は採点で久保にチームトップタイの2点(最高3点)をつけ「(相手GK)ディエゴ・ロペスは体を精いっぱい伸ばして跳んだが何もできなかった」などと記した。

マジョルカが国王杯で8強入りするのは、11-12年シーズン以来、10季ぶり。それでも喜んでばかりはいられない。リーグ戦では降格圏最上位のアラベスと勝ち点3差しかない。久保は22日ビリャレアル戦に向け「今日のようなプレーができれば、どんな相手とも戦える。国王杯のことは忘れ、勝利を目指してリーグ戦に臨むつもりだ」と力を込めた。(高橋智行通信員)