張本勲氏が5日、TBS系テレビ「サンデーモーニング」に上原浩治氏とともに御意見番として出演。ポルトガル2部オリベイレンセへ期限付きで移籍した元日本代表FWカズ(55、三浦知良)についてコメントした。

張本氏はかつて同番組でカズに引退勧告をしたこともあった。

「一時は『もういいんじゃないか』と言ったことはあるけども、これを見るとね感心というか驚いてますよ。これだけ長くプレーする選手は、自分が納得するまでやるんだと、それで体が動くんだね。この選手(カズ)を見て契約してくれる、まだ動けるんだと、専門家が見てるからね。2部でも契約してくれるんですよ。ましてや外国に行ってね、プレーするなんていうのは、『あっぱれ!』まではやれないけどね、精神力が素晴らしい。ほめてやりたい」とコメントした。

張本氏は15年の放送で当時J2のカズがJリーグ最年長ゴール記録を更新したことについて「カズファンには悪いけど、もうお辞めなさい」と“引退勧告”をした。さらに「野球で言えば(J2は)2軍だから、2軍で頑張ってもそんなに話題性もない」とし「若い選手に席を譲らないと。団体競技だから伸び盛りの若い選手が出られない。だから、もうお辞めなさい」とコメントし騒動になった過去があった。

その時はカズ本人が、張本氏からの「激励」とポジティブに受け取っていると大人の反応を見せていた。これに対し張本氏は「カズにあっぱれ! 辞めた方がいいと言われて、普通ならクレームをつける。それをさらりとかわして、先輩からの助言だと言ってくれる。こんなこと言う人いるの? 男らしいというか腹が据わっている」と絶賛。「釜本さんやカズのプレーは長嶋さんとダブる。長嶋さんの晩年のプレーを見て『もういいでしょう』と思ったこともある。ただ(引退は)本人が決めること。本人がやると言うのならやればいい。ケガせず元気で頑張ってほしい」と話し、最後に「(カズと)会ったことはありませんが食事をごちそうしたい」としてこの話題を締めくくっていた。

また21年12月に張本氏が御意見番を卒業する際にはカズから「その節は叱咤激励ありがとうございました。これから張本さんの叱咤激励が聞けないと思うと寂しいですけど、張本さんに『早くお辞めなさい』と言われないよう頑張りたいと思います」とコメントをもらっていた。