アルゼンチン代表のスーパースター、リオネル・メッシ(35)の妻アントネラさんの両親が経営するスーパーマーケットが発砲され、その際にメッシに対する脅迫メッセージが残されていたことが分かった。AP通信が報じている。

警察発表によると、発砲事件はアルゼンチンの第3の都市ロサリオのスーパーマーケット「ウニコ」で発生した。オートバイに乗った2人組の男が早朝、ウニコの店舗のシャッターと入り口に向かって計14発の銃弾を発砲した。さらに店頭にあった段ボールに「メッシ、お待ちしています。(ロサリオ市長の)ハブキンも麻薬密売人なので、あなたの世話はしてくれません」という手書きのメッセージを残した。早朝だったためケガ人はいない。

メッシの故郷ロサリオ。そこを統治するサンタフェ州の法務大臣、セリア・アリーナ氏は「攻撃はマフィアグループによるテロに相当する。広く住民を不安に陥れることを狙ったものだ」との声明を出した。

発砲者が残したメッセージの中に名前を挙げられたハブキン市長は、ここ数週間にわたり連邦治安当局と激しい論争を繰り広げ、犯罪組織を取り締まるよう要求していた。

地元ラジオ番組で「私たちを守る人たちでさえ、誰もが疑わしい」「私たちの世話をしてくれる人はどこにいるんだ? 武器を持ち犯罪者を捜査できる者たちがそうしていないことは明らかだ」などと話すなど、連邦当局が犯罪組織を黙認している状況を断罪していた。そういう背景から、故郷を象徴する”メッシ“が標的にされたようだ。

メッシは所属するフランスの強豪パリ・サンジェルマンで活動中だが、3月末にはアルゼンチン代表の凱旋(がいせん)試合で母国に戻る予定。23日にブエノスアイレスでパナマと、28日にはサンティアゴ・デル・エステロでキュラソーと対戦する。