日本代表MF久保建英(21)が自身の将来について「10年後はマドリードにいるかもしれない」と言及した。

久保が2日、スペインのラジオ局カデナ・セルのギプスコア支局主催のファン投票により、レアル・ソシエダードの今季のMVPに選ばれた。その時に受けたインタビューのもようをスペイン紙アスが伝えている。

久保はその際、Rソシエダードでの初年度について「特にスポーツ面で達成したことに関して、本当に満足しているよ。でももちろん個人面も満足している」と充実した1年だったことを認めた。

スペインで4季目を過ごす中、個人的に過去最高の成績を残していることについては「これまで結果がついて来なかったが、とてもいい数字だ」と満足げに語り、その理由について「その要因のひとつはラ・レアル(※Rソシエダードの愛称)のコレクティブなプレーにある。それはサポーターにとって非常に魅力的なものであり、選手たちにとって非常に効果的だ。チャンスを作れなかったラ・レアルの試合は記憶にないし、僕は自分が掴んだチャンスを最大限に生かしている」と説明した。

またRソシエダード加入時のことを振り返り、「最終列車だと受け止めていたよ。ラ・レアルに競争が非常に激しいヨーロッパのビッグクラブに来る機会を与えてもらったし、これが僕にとってみんなに求められていた飛躍を遂げるための最後のチャンスだった」と大きな決意を持ってやって来たことを明かした。

Rソシエダードで気に入っているところに関しては「それはこのチームのトレーニング方法だ。ボール扱いに優れた選手がそろっていて、練習内容も僕のような特徴の選手にとって魅力的なものなので合っている」と明かし、ロッカールームで最もフィーリングが合う選手については「ダビド・シルバだよ。魔術師からたくさん学んでいる」と告白した。

また久保が先日「僕は来季も100%チュリウルディン(※レアル・ソシエダの愛称)だ」と発言していたが、その言葉をきちんと守るかを問われ、「もちろんだ。実は今夏、もう戻ってくる日が決まっていて、帰りの飛行機も予約してある」と来季残留することを宣言した。

また、シーズン中、Rマドリードの関係者から連絡を受けたかについて聞かれ、「いや、なかったよ。最後に彼らと話したのはラ・レアルへの移籍についてだ」と返答。続いてRマドリード復帰の扉が閉ざされているかという質問に対しては、「僕は今、Rソシエダードの選手なので閉ざされている。将来のことは分からないけどね。10年後はマドリードにいるかもしれないし、ここでプレーを続けている可能性もある。別の場所に行くかもしれないし、母国に帰る可能性だってある」とさまざまな選択肢があることを強調した。(高橋智行通信員)