【サンセバスチャン(スペイン)=高橋智行通信員】パリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・エムバペ(25)が2ゴールを挙げ、レアル・ソシエダードの反撃を断ち切った。アウェーで2-1と勝利し、2戦合計4-1として準々決勝へ勝ち上がった。

エムバペは立ち上がりからエンジン全開だった。開始10分、左サイドでパスを受けると一気に加速。RソシエダードのDFトラオレのスライディングタックルをかわし、ゴール前へ決定的なクロスを送った。

そして前半15分、均衡を破った。ペナルティーエリア左奥で縦パスを受けると右へのカットイン。打つと見せての鋭いストップモーションを入れて対峙(たいじ)した2選手を翻弄(ほんろう)。コースが空いたところ、角度のない位置から右足で強烈なシュートを対角のゴール右隅へと突き刺した。

主審はしばらくプレーを止めて何かを確認。オフサイドのない完璧な個人技のゴールだっただけに、エムバペは違和感を表情に浮かべた。だがVARチェックでなく、エムバペのシュートによってゴールの網が外れていたことによるプレー中断だった。あらためてエムバペのシュートの破壊力を示す場面だった。

さらにエムバペは後半11分、勝負を決する2点目を奪った。敵陣でのボールカットからのカウンター。韓国代表MFイ・ガンインが左前方のスペースへボールを送ると、一気にスピードアップして独走。今度は対角でなく、冷静に右足でニアサイドのゴール左隅へと蹴り込んだ。欧州CL通算46点目とした。

文句なしのプレーヤー・オブザマッチに選出されたエースは、フランスメディア「カナル・プラス」のインタビューに「本当にうれしい。それが目標だった。予選を突破したかったが、同時に勝ちたかった。ゲームプランは明確だったし、早い時間帯に得点することができた。プレッシャーはあまりなかった」と喜んだ。

さらに「寝ているわけにはいかないことはすぐ分かった。もし彼らが先制点を奪っていたら、ファンの後押しを受けてそのまま押し切っただろう。序盤で彼らの望みを絶たなければならなかった」とさすがの見解を口にした。

欧州CL通算46得点としたエムバペは、この2試合で全4点中3点を決め、チームを準々決勝へと導いた。