【マドリード=高橋智行通信員】アトレチコ・マドリード(スペイン)を率いて15年目のディエゴ・シメオネ監督(56)は、PKの応酬となった一戦を達観したように振り返った。
「前半はより落ち着いた展開で、アーセナルの方がトランジションに優れ、シュート数は少なく、フリアンの素晴らしいシュートはGKに好セーブされ、相手にもチャンスがいくつかあった。後半は我々が試合の流れをより調整できたと思う。アーセナルはプレミアリーグ優勝や無敗を誇る欧州CLなど多くの重圧が蓄積され、選手たちに疲労が見えていた。そして、我々はピッチの最終局面でのプレーが改善され、決定機が増加し、リードを奪うチャンスもあったが、相手のGKがファインセーブに見せ、グリーズマンのシュートはDFに阻止され、クロスバー直撃もあり、ゴールには至らなかった」
勝負のポイントとなったのは3つの「PK判定」だった。アーセナルが前半44分にFWギョケレスが倒され、PKで先制点を挙げた。Aマドリードは後半9分、MFジョレンテのシュートをアーセナルMFライスがハンドの反則。これをFWフリアン・アルバレスが決めて同点とした。
そして3本目は後半33分。アーセナルFWエゼがパスを受けた際に倒された。AマドリードDFハンツコの足が接触したように見えた。マケリー主審は即座にPKの判定を出したがVARチェックからのオンフィールドレビューでPKを取り消した。
シメオネ監督は「アーセナルの最初のPKについて、私の見解では背後から接触があったが、あの選手はそれを予期して倒れたと思う。欧州CLの準決勝では、PKに本当に値するものでPKの笛を吹くべきだが、主審はあれをPKだと判断した。我々のPKの場面では、VARのおかげでPKと判定された。最初はハンドではなかったからね。そしてアーセナルの2回目は、VARのおかげでPKではないと判断された。VARは時に有利になり、時に不利になるものだ」と努めて冷静に話した。
球際の攻防が激しくなるAマドリードのスタイル。5月6日(日本時間7日)の第2戦も引き続きVARが勝負の明暗を分けそうな展開だ。

