アルゼンチン・サッカー協会は27日、同国代表を率いるディエゴ・マラドーナ監督(49)との契約を延長しないと発表し、同監督の退任が決まった。後任は未定。言動に賛否が分かれ、注目を浴びた同国の「英雄」は、監督として十分な足跡を残せないまま代表チームから姿を消すことになった。

 地元メディアによると、マラドーナ氏は25日、コーチの人選の一任を条件に次回の2014年W杯ブラジル大会まで続投の意向を示した。しかし、同氏の親友を含むコーチ陣の交代を求める同協会のグロンドーナ会長がこれに反発し、27日の協会理事会では全会一致で契約更新しない決定を下した。

 後任候補には同国の強豪ボカ・ジュニアーズなどで監督を務めたカルロス・ビアンチ氏らの名前が挙がっている。8月11日のアイルランドとの親善試合は、代行監督で臨む予定。

 現役時代は1986年W杯メキシコ大会で優勝するなどスーパースターとして君臨したマラドーナ氏は08年11月、代表監督に就任。W杯南米予選では不振が続いて4位で本大会出場を決めた。

 W杯南アフリカ大会では準々決勝でドイツに0-4で大敗。一時は辞任も示唆したが、協会側が4年間の契約延長を要請していた。

 [2010年7月28日23時15分]ソーシャルブックマーク