サッカー王国との一発勝負で、MF佐野海舟(25=マインツ)がゴラッソを決めた。前半29分、中盤でのボールカットから自ら持ち運び、ペナルティーエリア手前からミドルシュート。名手のGKアリソン(33=リバプール)から決めた。代表初ゴールが、W杯ノックアウトステージ先制点。自らの価値をさらに上げて今後の飛躍を確信させた。

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ワールドクラスの一撃で、MF佐野がブラジルを震え上がらせた。センターサークル内でのパスカットからドリブルで進み、MFカゼミロを振り切って先制弾。「自分の理想の形で奪って運んでっていうのはできた」。持ち前のボール奪取力に加え、奪ってからの攻撃でも力を発揮するようになった成長を、大舞台で証明した。

得意の守備でも存在感を示し続けた。相手にプレスをかけた回数では、この試合で両チームトップの70回。“デュエルマスター”はこの試合でも走り続け、ブラジル相手にも堂々と渡り合った。

初めての夢舞台で、真骨頂とも言える献身的なプレーで日本の中盤を支えた。チームメートや恩師から「人のために動ける選手」と評される25歳は、出場した試合で11キロ以上を走破。ピンチの芽をつみ続けた。元々献身的なタイプではあったが、22年にオーバートレーニング症候群になり、その思いが強まった。約半年ピッチに立てず「サッカーができているのは当たり前ではない」と見つめ直した。その期間には多くの人と話を重ね「こんな世界があるのかと知った」と、ピッチ外でも病気の子どもや障がい者スポーツへの関心も強めた。自分のためではなく、他の誰かのため。その思いがあるから走り続けられた。

まだ25歳。名だたるビッグクラブから熱視線を受けるボランチは、この経験を糧にさらなる飛躍を目指す。「このW杯期間を通して、責任感や大会の重みはすごく感じられた。簡単に4年後とは言えないけど、1日1日を積み重ねてここまで来たので、これからも積み重ねでやっていくしかない」。センセーショナルな初W杯を終えた男は、再びこの舞台に戻ってくるため、ここからもハードワークを続けていく。【永田淳】

 

【動画】佐野海舟先制ゴール!インターセプトからドリブルで持ち込み圧巻フィニッシュ