国際オリンピック委員会(IOC)は11日、2012年ロンドン五輪のドーピング再検査で、陸上女子ハンマー投げで優勝したタチアナ・ルイセンコ(ロシア)が筋肉増強作用のある禁止薬物のトゥリナボルに陽性反応を示したため失格処分とし、金メダルを剥奪したと発表した。

 8月のリオデジャネイロ五輪を制したアニタ・ウォダルチク(ポーランド)が銀メダルから金に繰り上がる見通し。

 33歳のルイセンコは世界選手権で2度優勝し、過去に世界記録も保持したトップ選手。ことし4月に国際陸連からも再検査で資格停止処分を受けており、永久失格になる可能性も出ている。

 IOCは最新の分析技術を用いて08年北京、ロンドン両五輪の検体を再検査し、違反選手への処分を順次発表している。