東大3年の近藤秀一が三度目の正直で箱根駅伝の本選出場を内定させた。25日、横浜市内で行われた1万メートル記録挑戦競技会で29分13秒71の10組6位。関東学生連合を率いる日大の武者由幸監督(34)が、予選会(10月14日)とこの競技会の合計タイム上位10人を体調不良がない限り出場メンバーとする選考基準を設けており、それをトップで満たした。

 序盤は想定より後位だったが、ペースは落ちず、終盤にかけて徐々に前に出た。「遅れてしまったが、全体を通して力を出し切ればいいと思っていた」と慌てなかった。過去2回連続で関東学生連合のメンバー入りも、選考方法が変わるなどの不運もあり、本選は補欠だった。今度こそ東大生では05年以来となる箱根路を確実にした。主将にも任命され「補欠だった時の経験を還元したい」とチームを引っ張る覚悟も強い。

 本選では希望通り1区を走る見込みで「『東大生ってこんなものだろ』というのも覆し、感動を与えたい」と語った。武者監督も「勝負したい気持ちを尊重したい。幻の区間賞を取って欲しい」と期待を込めた。