ダイヤモンドリーグ北欧2連戦の初戦となる大会で、10種目に昨年のロンドン世界陸上金メダリストが出場する。

 そのうち男子走り高跳びのムタス・エッサ・バルシム(26=カタール)と女子800メートルのカスター・セメンヤ(27=南アフリカ)は、出場したダイヤモンドリーグでは無敗を続けている。男子400メートル障害のカルステン・ワルホルム(22=ノルウェー)ら地元勢への注目度も高い大会だ。

 バルシムには世界記録更新の期待もかかるが、今大会では“強さ”が焦点になるかもしれない。男子走り高跳びは20時5分競技開始で、北欧の6月初旬は低温になることも多いからだ。

 だがバルシムは、勝ち続けることで現役最強をアピールできる。昨年走り高跳びが行われたダイヤモンドリーグ6大会のうち5大会に出場し、その全てに優勝した。そして今季のドーハ大会、ユージーン大会でも2連勝している。

 女子800メートルのセメンヤも2016年に出場した5大会、昨年出場した4大会、そして今年のユージーン大会と、現在ダイヤモンドリーグ10大会連続無敗を続けている。

 逆にこの2人が敗れたらニュースとなる。そのくらい2人は、それぞれの種目で突出した存在なのだ。

 地元ノルウェー選手ではワルホルムが昨年のロンドン世界陸上金メダリストだが、世界陸上直後の試合で敗れた。第一人者といえる選手が不在の種目で、ロンドンでは雨と低温という気象条件も北欧の選手に味方した。

 今季はアブデルラーマン・サンバ(22=カタール)が47秒台中盤のハイレベルの記録を連発し、ダイヤモンドリーグでも2連勝中。第一人者になりつつある。

 前戦のローマ大会(5月31日)でもサンバが優勝し、ワルホルムは自己新を出したが2位と敗れた。今大会で再度2人が対決するが、オスロの気象条件が悪くなればワルホルムの雪辱の可能性が高くなる。

 また、男子1マイル(約1609メートル)にはロンドン世界陸上1500メートル銅メダリストのフィリプ・インゲブリクツェン(25=ノルウェー)と、兄のヘンリク・インゲブリクツェン(27=同)が出場する。ロンドン世界陸上金メダリストのエリージャ・モトネイ・マナンゴイ(25=ケニア)に兄弟で挑む。

 

◆ダイヤモンドリーグはIAAF(国際陸上競技連盟)が主催する単日、または2日間開催では最高カテゴリーの競技会シリーズ。2010年に発足し、一昨年までは年間総合ポイントで各種目のツアーチャンピオンを決定していた。昨年からシステムが変更され、ファイナル大会出場者を決めるクオリファイリング大会として12大会を実施し、16種目ずつを行うファイナル2大会の優勝者がダイヤモンドリーグ優勝者となるチャンピオンシップ形式になった。各クオリファイリング大会の種目別賞金は3万ドル(1位1万ドル~8位1000ドル)で、各種目は年間4~6大会で実施される。各大会のポイント(1位8点~8位1点)合計上位8人(種目によっては12人)がファイナル大会に進出。ファイナル大会の種目別賞金は10万ドル(1位5万ドル~8位2000ドル)で、年間優勝者には賞金5万ドルとダイヤモンド入りトロフィーが贈呈されるのに加え、来年の世界陸上への出場権が得られる。出場者はトップ選手に厳選され、ほとんどの種目が予選なしの一発決勝で行われるため、緊張感あるレースがスピーディーに続く。また、オリンピックや世界陸上のように1種目3人という国毎の出場人数制限がないため、ジャマイカ、アメリカ勢が揃う短距離種目や、アフリカ勢が多数出場する中・長距離種目など、五輪&世界陸上よりレベルが高くなるケースもある。