日本陸上連盟が、5月の世界リレー大会(日産スタジアム)で08年北京オリンピック(五輪)男子400メートルリレーで銅メダルから銀メダルに繰り上がった日本代表メンバーへのメダル授与式開催を検討していることが30日、分かった。同大会は国際陸連の主催で世界の強豪国が集結し、陸連幹部らも来日予定。20年東京五輪への道を歩み出す日本代表にとっても、その門出を祝う最高のセレモニーになりそうだ。

横浜で、繰り上がった銀メダルがお披露目される可能性が浮上した。日本陸連関係者は「条件が整えば、世界リレー大会でセレモニーを行うことが一番いい形」と説明した。5月11、12日と日産スタジアムで行われる国際陸連主催の世界リレー大会。北京五輪リレー代表に銀メダルが授与されることが検討されている。

08年北京五輪金メダルのジャマイカは17年1月に1走カーターのドーピング違反が確定。銀のトリニダード・トバゴ、銅の日本などが繰り上がった。国際オリンピック委員会(IOC)の取り決めで、繰り上がった順位の表彰は公の場で行われることになっている。

同大会は、20年東京五輪への道が始まる重要な大会。8位以内で秋の世界選手権ドーハ大会出場、ドーハで再び8位以内になれば、東京五輪の出場枠が確保できる。海外の強豪国もベスト布陣で参戦し、コー会長ら国際陸連幹部も来日する見通し。そのビッグイベントで授与式が行われれば、クリーンな日本をアピールする絶好の舞台になる。

日本陸連は今後、日本オリンピック委員会を通じて、IOCに対し、同大会までに日本にメダルが届くように働きかけていく。塚原直貴、末続慎吾、高平慎士、朝原宣治の北京レジェンド組が銀メダルを首にかけて、現在の日本代表が強豪国と真剣勝負で、東京五輪への道を歩み出す-。東京五輪の中でも注目種目である陸上男子400メートルリレーに対する期待が大いに高まる舞台になる。