早稲田大の伊福陽太(3年)が初マラソンに臨み、2時間9分26秒の日本学生記録として歴代6位の好記録で優勝した。06年鷲尾優一の2時間11分5秒を上回り、18年ぶりに大会新記録を樹立。前回大会の佐藤航希に続き、早大勢が2大会連続で1位となった。

抜け出したのは25キロ過ぎ。「35キロを1位で通過したらブリ10キロをもらえたので、それを狙おうと思いました」とペースを上げた。追走者はおらずに、あっという間に独走に。「ブリをもらってからその後は考えよう」と攻めた結果、35キロ以降も快走し、戴冠となった。大学としても佐藤敦之が00年に記録した2時間9分50秒を24年ぶりに更新する早大記録。「30~35キロのラップが一番早かったと思います。最後まで体が動きました」と“大物”だけでなく、記録もまでゲットした。

伊福は京都・洛南高出身で、指定校推薦で難関の政治経済学部に入学したランナー。今年1月の箱根駅伝では、8区(21・4キロ)で区間5位となる1時間4分56秒と好走し、チームの7位入りへ貢献していた。その後も練習の強度を落とさずに、この大会に照準を合わせていた。「卒業したらマラソンでいくので、良いステップになりました」と大きな手応えを得た。なお、ブリは現在宮崎合宿を行っている早大部員17人、監督、スタッフで頂くという。

2位には東洋大・梅崎蓮(3年)が2時間10分19秒で入り、学生ランナーがワンツーフィニッシュを飾った。