今夏のパリオリンピック(五輪)男子マラソン代表の小山直城(27=ホンダ)が4日、都内でスポーツ用品大手のナイキのイベントに出席し、5カ月後に迫る五輪へ意気込みを示した。

この日のイベントには、五輪2連覇中のエリウド・キプチョゲ(39=ケニア)も登場。「(パリで)一緒に走ることは恐れ多い」とレジェンドに恐縮しつつも、「楽しみです」と笑顔で視線を向けた。

小山は東農大出身のランナーで、箱根駅伝には関東学生連合の一員として17年(第93回大会)に4区を走ったのみ。東京五輪前の19年MGCでは設楽悠太の練習パートナーの立場だったが、初マラソンとなった22年3月の東京マラソン後に力を伸ばしてきた。昨年7月にはゴールドコーストマラソン(オーストラリア)で優勝し、同10月のMGCでも1位。今年2月の大阪マラソンでは2時間6分33秒をマークし、自己ベストを1分以上も更新した。

五輪本番へは「5か月間でしっかり準備したい」と思い描いた。

◆パリ五輪男子マラソン代表決定の流れ

代表枠は「3」。23年10月のMGCで2位以内に入れば即内定の条件の中、小山直城が1位、赤崎暁が2位で五輪の出場権を獲得。3枠目については、23年12月3日の福岡国際マラソン、24年2月25日の大阪マラソン、24年3月3日の東京マラソンのいずれかで、設定記録(2時間5分50秒)を突破した上で日本人最上位に入った選手が内定する規定だったが、該当者不在のため、日本陸連の選考方針に基づいてMGC3位の大迫傑が代表入りした。