陸上男子400メートルの中島佑気ジョセフ(21=東洋大)が22日、4月から入社する富士通の川崎工場で会見し、新シーズンへ気合を入れた。

昨夏の世界選手権で準決勝に進出し、日本歴代5位の45秒04を記録。昨秋からは単身で渡米し「五輪で飛躍するために挑戦しよう」との思いのもと、22年世界選手権100メートル金メダルのフレッド・カーリー(米国)らと練習に励んできた。

「一緒に走るメンバーは尊敬していた方ばかり。毎回、試合前くらいは緊張していて、めちゃくちゃきつい練習をした」と振り返る。ただ、約5カ月も世界トップレベルの選手たちと過ごしたことで、競技への向き合い方には変化があった。

「ただついていくというより、積極的に練習で勝負できるような意識でやってきた。それによって、まずは自分が追い込むことに抵抗がなくなってきた。強い相手と走る時でも、自分らしい走りを追求できていると思う」

今後は入社後に再渡米し、海外で実戦を積む予定。6月の日本選手権で好成績を残すか、世界ランキングで上位に入れば、パリ五輪代表入りが決まる。

「陸上で結果を出すことが仕事になる。より結果を出すことに軸を置いて、ストイックにやっていきたい。世界で活躍してきた選手のようにもっと能力を向上させたい」

個人種目だけでなく、1600メートルリレーでの活躍も期待される21歳。攻めの姿勢を貫き、まずは初の五輪切符獲得へ突き進む。