<全国高校バスケット選抜優勝大会:桜宮94-56東海大四>◇男子1回戦◇23日◇東京体育館

 男子の東海大四(北海道)は、56-94で桜宮(大阪)に敗れ、初戦敗退を喫した。第1クオーター(Q)こそ17-17と互角だったが、第2Qに明暗が分かれた。相手の厳しいチェックに持ち味のスピーディーな攻撃を封じられ、わずか6得点。逆に28点を奪われ、第2Qを終了した時点で22点差と大勢が決した。大釜賢治主将(3年)は「自分たちのプレーを出し切れなかった」と悔しさをにじませた。

 手の内を知り尽くしたもの同士の対戦だった。東海大四の佐々木睦己監督(45)と桜宮の小村基監督(44)は、日体大バスケットボール部の同期生でクラスも一緒の仲。東海大四は今年の全国高校総体直前合宿でも大阪遠征するなど、この1年で6試合の練習試合をこなした。結果は五分五分で実力は拮抗(きっこう)していた。

 それだけに勝敗の行方はゲーム序盤でリードを奪い、いかに早く主導権を握れるかがポイントだった。前日22日に同期生で同窓会を行い、初の公式戦の対決に向けてお互いの健闘を誓い合った佐々木監督は「相手の方が気持ちも入っていたし、ボールに対する執着心があった」と認めた。勝負どころで集中したプレーを見せた、桜宮に軍配が上がった。

 目標の8強入りは届かなかった。3年生最後の大会は思わぬ初戦敗退となったが、大釜主将は「最後に(佐々木)先生の前でいい試合がしたかった。この悔しさは後輩に晴らしてほしい」と、チームの成長を願っていた。【石井克】