今回はBリーグの三遠ネオフェニックス専属チアリーダー「Fire Girls」(以下FG)を紹介する。パフォーマンスのモットーは「みんなが主役」で、メンバーの得意分野を際立たせて一致団結。迫力の演技でブースターを魅了している。

Bリーグの三遠ネオフェニックス専属チアリーダー「Fire Girls」
Bリーグの三遠ネオフェニックス専属チアリーダー「Fire Girls」

FGのメンバーは短期留学や受験、資格取得の勉強など、人生の糧になるであろう経験も積んでいる。昨年よりディレクターを務めるYUKIは、さまざまなスポーツシーンでチアリーダー活動を経験後、正社員として会社勤めも両立してきた。そのため「学業や仕事など、チアリーダーではない時間や経験も大切にしてほしい。自分自身、会社で学んだチームビルディングの考え方やコミュニケーションの仕方はチアでも役立っている。だからこそ、メンバーにもチア以外で学んだことをチームに還元してほしい」と話した。

今季2年目のAKARIは、オーストラリアでの留学経験をこう振り返る。「3週間ほどのホームステイだったが、自分で考え判断し、行動しなければならなかったため、常にたくさんのことを吸収しようとアンテナを張っていた。帰国後、練習中でも試合中でも、まわりを見られるようになったり、自分の意見を積極的にメンバーに伝えられるようになった」。自ら発信して、チームを引っ張っていく姿は、ベテランメンバーのなかでもひときわ心強い存在だ。

学業や仕事など、生活スタイルが全く違うメンバーの集まりだからこそ、限られた時間でのコミュニケーションを大切にしている。自分のダンスを撮影して、メンバー同士でフィードバックし合ったり、公式練習中や試合後のミーティングでは意見交換も行う。YUKIも、ダンスの踊りやすさや移動のしやすさなどをメンバーにたずねることで、トップダウンではなく、風通しの良い環境や自分たちで考えることを大切にしている。

ディレクターを務めるYUKI
ディレクターを務めるYUKI

「みんなが主役」をモットーに、チアダンスだけではなく、ジャズやヒップホップ、フラッグ(旗)、アクロバットなどメンバーそれぞれの得意分野を生かしたパフォーマンスで構成。Bリーグでは現在珍しい、スタンツも取り入れて、迫力ある演技でブースターを魅了している。

YUKIは「チームの勝敗にかかわらず、三遠ネオフェニックスのホームゲームにまた来たい! と思ってもらえるよう、おもてなしの気持ちを大切にしたい」と話す。今後も、会場のボルテージを一気に高める情熱的なパフォーマンスでチームの勝利を後押しするだろう。

◆Fire Girls(ファイヤーガールズ) 2008年創設。現在10人。B1中地区に所属する三遠ネオフェニックス公式チアリーダー。メンバーは学生から社会人などさまざまなバックグラウンドを持つ。練習は豊川市と浜松市の公共施設で週1回、約4時間。ホームゲームでのパフォーマンスや愛知県東部と静岡県西部の地域イベントに出演。

「Fire Girls」はスタンツを披露
「Fire Girls」はスタンツを披露