ノルディックスキーW杯複合は26日、フィンランド・ルカで個人第3戦が行われ、渡部暁斗(29=北野建設)がアクシデントに見舞われ、11位にとどまった。前半ジャンプ(ヒルサイズ=HS142メートル)は141メートルで4位。逆転を狙った後半距離(10キロ)で悪夢が待っていた。10人で作る先頭集団の中盤にいた残り1キロ付近。坂を下りきったところで転倒した前の選手に巻き込まれて転倒。さらに右のスキー板が脱げ、立ち上がって履きなおした時には先頭ははるか遠く。上位争いから脱落した。

 第1戦の3位、第2戦の優勝に続く3戦連続の表彰台を逃した。苦笑いでゴールしたエースは「僕の前が転んで逃げ場がなかった。最後に勝負できる体力は残っていたので悔しい」と振り返った。ただ、結果の出ていなかった強豪のドイツ勢がワンツーをするなど他選手も調子を上げてきており「楽しくなってきた」と余裕の笑み。今後へ気持ちを切り替えていた。【松末守司】