体操男子の強化合宿が1日、都内で公開され、内村航平(29=リンガーハット)が、平昌冬季五輪(ピョンチャンオリンピック)で右足首のけがからの復活を目指すフィギュア男子羽生結弦(23=ANA)へエールを送った。

 1時間半の練習公開の後で取材に応じた内村は、急に「平昌まであと10日ぐらいですよね…」と切り出した。注目の選手は「やっぱり羽生くんですよ」。そこから、彼への思いを熱く語り始めた。

 内村 多分同じらへんのところをケガしているので、痛みとかも分かるじゃないですか。同じ採点競技だし。つらさを考えると相当やばいんだろうけど、がんばってほしい。僕は(五輪)2連覇したので、2連覇目指すなら確実にしてほしいし、この状況で2連覇したら、かっこよすぎる。

 内村は、昨年10月の世界選手権予選の跳馬で左足首を痛めて、棄権。その約1カ月後に羽生もNHK杯の練習中に右足首を痛めた。ケガの状況が重なるだけに、余計応援せずにはいられない様子だった。また、16年リオデジャネイロ五輪個人総合で2連覇を達成した“先輩”として「僕は競技が違うので何ともいえないですけど、最後は気持ちが強い人が勝つと思います。五輪は。それしかないと思います」とアドバイスも送った。

 今は、復帰戦となる3月のW杯カタール大会に向け、調整を続ける。この日も出場予定種目の1つであるつり輪で、丁寧に技を確認した。ただ、昨秋、足首を痛めた種目の跳馬ではまだ恐怖感があり、柔らかいクッションでの着地しか練習できていないと明かした。「余裕のある状態にして(恐怖感を)払拭(ふっしょく)したい」と、大会1カ月前となる2月中旬をめどに通常の固い場所での着地を目指す。