ラグビーの国際統括団体ワールドラグビー(WR)は20日、19年ワールドカップ(W杯)日本大会に出場する20チームが期間中に1次リーグで使用する「公認キャンプ地」について、59自治体、52件が内定したと発表した。大会組織委員会も同日発表した。

 出場チームは試合会場や移動に合わせて複数の公認キャンプ地を回り、日本代表は東京都内の2カ所と浜松市になった。内定自治体は組織委と契約を締結して確定する。今回、練習会場は公表していないが、関係者によると、都内の1カ所は秩父宮ラグビー場になるとみられる。WRのビル・ボーモント会長は「開催国としてチームやファンに格別なおもてなしが出来る一生に1度の機会となる。キャンプ地はチームの第2のわが家で、絆を深めていくきっかけになるでしょう」と期待を寄せた。

 16年12月に締め切られた応募には、37都道府県の90自治体、76件が立候補した。当初は昨秋、公認キャンプ地の候補地として発表予定だったが見送った。複数の自治体でWRの要求水準を満たす練習会場や宿泊施設などが不足し、調整が難航。組織委が準備した施設などを追加して確保を進めた。

 出場チームは昨秋以降、順次公認キャンプ地などの視察を行い、意向を聞いたWRと組織委が最終調整した。組織委の嶋津昭事務総長は本番に向けて「これから準備もますます加速する。開催都市だけでなく、公認キャンプ地となる自治体含めて、日本全国で大会に向けた機運を高めていきます」とコメントした。

 ◆ラグビーW杯1次リーグの公認キャンプ地 各チームが試合に合わせて大会直前から期間中に滞在する自治体。宿泊施設や練習施設(天然芝グラウンドやジム、プール完備など)でWRが定めた水準がある。費用は組織委が負担し、知名度向上を期待する自治体は大会ロゴマークなど関連商標を使用出来る。決勝トーナメントの公認キャンプ地は出場チームが決定次第、発表される。大会前に調整する「事前キャンプ地」はチームの自費で自治体と決める。