体操の個人総合全日本選手権で11連覇を狙う男子内村航平(29=リンガーハット)が26日、会場の東京体育館で公式会見に臨み、「1度死んだような感じ。新しい自分を見せていければ」と意気込みを語った。

 「1度死んだ」のは、昨年10月の世界選手権。予選の跳馬で左足首を負傷し棄権となり、12年から続いてきた個人総合の連勝記録が40でストップした。復帰戦となった今年3月のW杯ドーハ大会では、あん馬、つり輪、跳馬、鉄棒4種目に出場し、力を出し切れずにすべて予選敗退。だが、この1カ月は「ストイックすぎるぐらい」と自負するほど練習を積み、「ようやく前のような自分が戻ってきた」と手応えをつかんだ。

 今大会の予選、決勝、5月のNHK杯の結果を合わせ上位2人が世界選手権代表に内定する。昨年世界選手権個人総合銅の白井健三(21=日体大)との対決も注目されるが、「あいつに勝っても負けてもどっちでもいい」と話し、「ミスのない演技をし、手堅く代表に入りたい」とした。