日大アメリカンフットボール部のOB臨時総会が、16日に都内で開催される。関係者が8日に明かした。OB会は分裂状態にある中、今回の反則問題では「有志会」が現役支援、部の存続へ最初に動きだした。鹿沼OB会長も有志会へ辞任と一任を示していたが、臨時総会では発起人の1人。内田前監督と同期の会長の呼び掛けに、多くのOBは疑心暗鬼になっている。

 日大には1000人を越すOBがいるが、今回が一体で初の会合となる。現役学生、伝統ある日大フェニックスのために集う会。ところが、OBには「1人の名前が逆に不信感を募らせる」というお知らせになった。有志会でも参加を拒むメンバーがいるという。

 騒動拡大にOB会はまったく動かず、そこで中堅、若手OBが有志会を呼び掛けた。その時点で鹿沼会長は「内田前監督とともに辞任し、今後は一任する」との意向を有志会に伝えていた。これを受けて有志会も動きだし、学生、父母会とも連携方針を示していた。そこへ鹿沼会長が臨時総会発起人として再び表に出てきた。結束どころかまたまた分裂危機だ。

 約10年前にOB会改革案が提案されたが、内田前監督が拒んで新OB会を立ち上げた。同期の鹿沼会長を据え、旧OB会とは完全に分裂状態になった。OBの加入は任意で積極的活動もなく、若手は過去の経緯どころか、存在すら知らない者もいたという。複数のOBが「黒幕がいるはず。内田前監督では。もう手に負えない。かかわりたくない」とさじを投げている。