平昌冬季五輪(ピョンチャンオリンピック)女子銅メダルのロコ・ソラーレがアクシデントを気にすることなく、10-8で北海道銀行に競り勝り、決勝進出を決めた。

アクシデントがあったのは、3-3の同点とした第4エンド(E)。スキップ藤沢五月(27)のブラシが折れた。

藤沢はハウス内の相手ストーンを出そうと体重を乗せてスイープすると、ブラシが折れて転倒。両膝をついたもののストーンには触れず、ぎりぎりのところで避けた。珍しい光景に、サード吉田知那美(27)と笑い合った。アクシデントにも動じず、このEで2点を追加した。

試合後、この場面を振り返った藤沢は「私が怪力だったから壊したんじゃありません! 種明かしがあるんです」と笑いながら話した。「昨日かおとといの試合前練習で、小野寺亮二コーチがブラシを誤って踏んでしまって、ミシミシって音がしたんですよね」。別のブラシに替えたはずが、そのまま試合で使用していたという。「ちょうど力が入る所を持っていたので、まあ、折れるだろうな、と思います」。

アクシデントも前向きにとらえ、以降は過度な緊張を解いて臨めた。後攻の第6Eには、最終ショットで藤沢が相手ストーンをはじき、3点を奪うなど調子も上げた。「(アクシデントで)リラックスできましたね」と笑った。

試合は10-8で勝利し、同日行われる決勝では、中部電力と対戦する。

◆競技者がストーンに当たった場合 止まっているストーンに当たった場合は、当てられたチームが、元の位置に戻すのか、動いた後の位置で再開するかを決める。日本カーリング協会の宮越武志競技委員長によると「一般的には元に戻した位置で再開する」。投げている最中など動いているストーンに選手自身やブラシなどが当たった場合は、動いているストーンが無効になる。