世界6位の錦織圭(29=日清食品)が勝てる試合を落とした。同77位で、これまでトップ10に勝ったことがないフベルト・フルカチュ(ポーランド)に5-7、7-5、2-6のフルセットで敗れ、昨年9月の全米から続いていたベスト8以上の成績も9大会連続で途切れた。次戦は3月7日開幕のBNPパリバ・オープン(米インディアンウェルズ)に出場予定だ。

もったいない敗戦だった。十分にストレートで勝てる試合を突如の乱れで失った。最後は相手に、失うものがない勢いで攻められ「完璧なプレーができなかった」と力尽きた。優勝すれば、世界ランキングも自己最高位タイの4位まで浮上するはずだったが、それもお預け。先週の女子の大坂なおみと並んでドバイでは日本の男女エースが第1シードとなったが、ともに早々と姿を消した。

最高のスタートだった。4度のサービスゲームで16連続ポイント。第10ゲームでサービスゲームをキープすれば、第1セットを奪えた。しかし、なぜか30オールからリスクの高い第2サーブを打ち、ダブルフォールト。「大事なときに第1サーブが入らなかった」。これで流れが変わった。一気に3ゲームを連取されて、逆転された。第2セットも5オールから何とか2ゲームを連取してセットを奪ったものの、何か、しっくりこないものがあったのだろう。最終セットは力尽きた。

どんな連続記録もいつかは途切れる。高値安定で続けた成績も小休止だ。次戦から2大会連続でマスターズ大会が続く。昨年の2大会で獲得した世界ランクのポイントは45点のみ。今年、その大舞台で勝てば勝つほど点は上積みされる。準備期間ができたと思えば、昨年8月のシンシナティ大会以来、約半年ぶりの早期敗退も浮かばれる。