不運を乗り越えたSP5位の田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)が3位となり、16年NHK杯3位以来となるGPシリーズの表彰台に上がった。

冒頭の4回転サルコーを着氷し、続く連続ジャンプは4回転サルコーで着氷が乱れたが、意地で1回転トーループにつなげた。残り全てのジャンプもまとめ、フリーの自己ベストを更新。演技の出来については「ショートのミスを考えると半々。もっとショートでいい演技ができれば、気持ちも楽に臨めたかなと」と前日のSPを反省した。

大会前に現地で乗ったタクシーが追突事故に遭った。幸い大きなケガはなかったというが「余計な経験だった」と苦笑い。それでも大崩れするどころか、結果を出した。「今回切り替えられたのは昨シーズンになかった部分。1段階また階段を上がれたのかなと思います。事故を言い訳にしたくなかった。それを払拭(ふっしょく)できたと思う」と胸を張った。