フィギュアスケート男子で10年バンクーバーオリンピック（五輪）銅メダルの高橋大輔（33＝関大KFSC）が18日、シングル選手として最後の全日本選手権（19日開幕、東京・国立代々木競技場）に向けて、本番会場で公式練習に臨んだ。

ショートプログラム（SP）「ザ・フェニックス」の曲をかけての通しでは、アクセルは跳ばず、3回転フリップ、3回転ルッツを着氷。練習終盤には4回転トーループを決め、場内は拍手に包まれた。

4回転トーループについては「1回も練習していなかったけれど、今日は体が動いていたので、記念に跳んでやろうっていう感じで。僕もびっくりしている。明日からはやらないと思う」。羽生結弦、宇野昌磨ら豪華メンバーが名を連ねる今大会へ「何が出るか分からない。思いっきり、全力で、失敗を恐れず。スッキリ終われたら」と柔和な表情で意気込んだ。

年明けからはアイスダンスに転向。18年ピョンチャン（平昌）五輪同種目代表の村元哉中（かな）と、新しい挑戦が待っている。中2から指導を受ける長光歌子コーチについては「絶対に泣かないと思う」と笑わせた上で「奇跡を起こせば喜んでくれる」。シングルの集大成を披露する。