年末年始にかけて、サッカーやラグビーなどの高校スポーツ全国大会が各地で開催される。日刊スポーツ東北版では、競技別に東北の代表校を全チーム紹介します。第1弾は「冬に輝く」バスケットボールです。全国高校バスケットボール選手権が12月23~29日、東京体育館などで開催される。

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高校バスケ界に数々の金字塔を打ち立ててきた能代工が、現校名最後の全国コートに立つ。県決勝は75-50で秋田西との3年連続決勝を制し、3年連続49度目の全国出場を決めた。

9度の年間3冠を含む全国制覇58回(高校総体22回、国体17回、旧選抜19回)を誇る名門は来春、能代西と統合され「能代科学技術」になる。50人(マネジャー2人)の部員たちは能代工最後のユニホームで、伝統の堅守速攻スタイルを貫く覚悟だ。

最長身191センチのセンター森山陽向(3年)ら先発5人の平均身長は184センチ。運動量で活路を開く。オールコートのマンツーマン守備から、スチールなどで速攻につなげる。県5戦で計573得点241失点。全国タイトルは07年秋田国体を最後に遠ざかるが、上村大佐(3年)は「(能代工で最後の全国を)モチベーションにしてプライドを持って戦いたい」と意気込む。就任4年目のOB小野秀二コーチ(62)は「シュートがうまいのがそろっている。切り替えの速さとスピードで(全国の)高さに挑戦したい。メインコートの景色を見たいという欲求度を高めていきたい」と、選手たちの闘争心をかき立てた。【佐々木雄高】