東京予選1位の八雲学園が、シュートの決定力と豊富な運動量で北星学園女子(北海道)に圧勝した。チーム最多の29得点を挙げた身長182センチの粟谷真帆主将(3年)を軸に開始から主導権を握り、前半を50-23で折り返すと、後半も攻守の手を緩めることはなかった。「今年は初めてリラックスしてコートに入れた。スタートがよかったので、全員がシュートを決められた」と、1年時から出場している粟谷は振り返った。

東京は新型コロナウイルスの感染者が全国で突出して多く、現在も感染拡大が続いている。チーム練習が自粛を強いられた時期もあったが「みんなで一緒に練習できない期間は、自分の以前のプレービデオを振り返ったり、有名選手の動画を見て勉強するいい機会になりました。いろんな発見がありました」と粟谷は前向きにとらえた。

今年はコロナ禍の影響で総体も国体も中止になった。唯一の全国大会となった今大会も、部内で多数の新型コロナウイルス陽性者が判明した男子の市船橋(千葉)と男女の土浦日大(茨城)の計3チームが21日に欠場を発表するなど、開幕直前まで紆余(うよ)曲折があったが「私たちは夏からウインターカップに向けて頑張ってきたので、気持ちを切らさずに、上げることができました」と粟谷。コロナ禍という災厄の中で培った高い集中力も、大勝突破の力になった。