浜松開誠館(静岡)が徹底した“空中戦”で強豪の京都精華学園を苦しめた。第2クオーター(Q)を終えて10点のビハインド。相手の留学生コンビ、190センチのトラオレ・セトゥ(3年)、187センチのイゾジェ・ウチュ(1年)の高さにゴール下を支配された。

三島正敬監督(45)から指示が出たのはハーフタイムだった。「『内・外・内・外で攻めて、点を取れ』と先生から言われました」と山本涼菜主将(3年)。外から積極的に3ポイントシュート狙い、相手ディフェンスをおびき出してドライブを仕掛ける。これが奏功して第4Qは30-21と猛追した。3ポイントは山本の4本をトップに6選手が48本打って15本成功。ゴール下での“地上戦”を避けて相手の高さに対抗した。

「第3Qでもっと競れていれば…。残り3分で1ケタ点差ならばと選手に話していたんですが、相手の留学生の高さと能力が(予想を)上回っていました」と三島監督。目標に掲げたベスト4進出はならなかったが、同監督は「コロナ禍の中、みんなコツコツとよく頑張ってきた。この経験を今後の人生に生かしてほしい」と選手の健闘をたたえた。