高知中央の決勝進出はならなかった。昨年の女王・桜花学園(愛知)の堅固なディフェンスに司令塔・井上ひかる主将(3年)を起点とした攻撃が機能せず、20点差で敗退した。
ドライブもパスも思い通りにはいかなかった。「桜花学園に勝って優勝したかった。でも、ディフェンスのプレッシャーが予想以上にすごくて、自分のプレーができませんでした。ちょっと弱気になってしまいました」。井上は悔しさを隠すように淡々とメディアの質問に応じた。
ポイントガード(PG)としてゲームをつくり、自らもリングにアタックする。ナイジェリアからの留学生センター、ンウォコ・マーベラス・アダウビクター(3年)とのホットラインでチームを初の準決勝に導いた。3回戦で37点、準々決勝で27点と調子を上げていたが、この日は15点に抑えられた。外からのドライブインをさえぎられ、アダウビクターへのアシストも簡単には通らなかった。常に一緒に戦ってきたそのチームメートは、大会前から痛めていた左足首が悪化し、前半でベンチに下がった。
「どんな状況でも冷静で、シュート力もすごかった」。井上は桜花学園のPG江村優有(3年)が31点を挙げたことを素直にたたえ、ライバルの力を認めた。吉岡利博監督(51)は「シュート力と体力の差。桜花さんは個々の能力が高いので、マンツーマンではなくゾーンで守ったんですが…。井上のドライブでスペースをつくることもできなかった」と敗戦を受け入れた。
ただ、チームの目標だったベスト4は実現した。「次は絶対に優勝してほしいです」。井上は後輩たちに新たな夢を託し、兵庫から高知にわたって送った高校バスケの3年間を終えた。


