新潟アルビレックスBBの年内最終戦は黒星だった。信州ブレイブウォリアーズに73-76で敗れ、このカード2連敗になった。第4クオーター(Q)、残り3分26秒で66-58と8点リードしたが、守り切れなかった。ここから5本の3点シュートを決められるなど、守備の緩みを突かれて逆転された。21年初戦は1月2、3日、京都ハンナリーズとアオーレ長岡で対戦する。

試合後、コートを1周してスタンドにあいさつをする新潟の選手たちに、ファンから温かい拍手が送られた。拍手の大きさが白星をつかみ損ねた無念さをより増幅させた。

PG五十嵐圭(40)は「自分たちのやるべきことを徹底できなかった」と悔やんだ。第4Q、残り3分26秒でPG柏倉哲平(25)が3点シュートを決めて66-58。終盤に来てこの試合最大のリードを奪った。だが、ここから勝負弱さを露呈した。

試合終了までの間に信州に5本の3点シュートを決められるなど、18点を許した。信州がフリースローを外し、70-68と2点リードをかろうじて保った直後に、3点シュートで逆転され、その後は追いつけなかった。信州の勢いに対して新潟の攻撃は停滞。狙いどころを定められず、残り3分での上積みは7点だった。

福田将吾監督(36)は「守備で圧力をかけられず、外から簡単に打たれた」と守備の乱れを敗因に挙げた。信州は26日の1戦目で25得点したCジョシュ・ホーキンソン(25)と、PG山本エドワード(34)が負傷で欠場。相手が主力を欠き有利になったはずだった。それでも、リバウンド数で25対38と大きく下回るなど、要所を支配された。

前節三遠戦で連敗を6で止め、巻き返しの場にするはずだったホーム2連戦。課題ばかりが浮き彫りになった。「修正すべき点は、すべて」。五十嵐の厳しい言葉には、浮上のきっかけが見えないもどかしさがにじみ出ていた。【斎藤慎一郎】

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○…NGT48のメンバーが会場を盛り上げた。試合前、新潟出身の小熊倫実(18)、佐藤海里(20)、寺田陽菜(16)、小見山沙空(16)、本間日陽(21)と長野出身の西村菜那子(23)、安藤千伽奈(19)、曽我部優芽(18)が両チームを応援。ハーフタイムではライブを行った。

“新潟対信州”のフリースロー対決では寺田と安藤が1本ずつ成功。キャプテンの小熊と西村がじゃんけんをして西村が勝った。西村、安藤、曽我部、佐藤は初のBリーグ観戦。長野出身の3人は「バスケを勉強してきました」。子どものころ、bjリーグを観戦した佐藤は「あのときとは違った感じで見られるかも」と話した。10月の横浜戦にもゲスト出演した寺田と小見山は「昨日(26日)は負けたので、頑張って応援する」と気合十分。小熊も「試合では私たちが勝利の女神になります」と宣言したが願いは届かず。本間は「生の試合の素晴らしさをメンバーに共有してもらいたいです」と話した。