キヤノンの沢木敬介監督(45)は怒りを隠せなかった。63点差の屈辱的大敗に「見ての通りです」。半ばあきれ顔で「選手には“格闘技のスポーツなんだから、コンタクトが嫌いなら違うスポーツをやった方がいい”と言いました」「土俵に上がる以前の問題」-。試合後インタビューで表情は曇りっぱなしだった。

実に11トライを献上したのに対し、奪ったトライは1本だけ。それも40点差以上離されていた後半20分過ぎと、攻め込んでもターンオーバーを許したり、ペナルティーを犯して、フィニッシュできなかった。

NTTドコモ戦から開幕2連敗。沢木監督は「チャレンジする姿勢を見たかったのに、残念ながら見ることができなかった」と言い「どの部分で?」と問われると「全てでしょう」と吐き捨てるように言った。

この日は日本代表SO田村優(32)がベンチから外れた。指揮官は負傷箇所については言葉を濁し「シーズンは長いので、100%の状態じゃないと使いません」と、今後の見通しにも言及しなかった。【加藤裕一】