レッドブル・ホンダのセルジオ・ペレス(メキシコ)が移籍後初優勝を飾った。昨年のサヒールGPに続き通算2勝目。2位にはセバスチャン・フェッテルが入りアストンマーティンにチーム初表彰台をもたらした。3位にはピエール・ガスリーが入り昨年のイタリアGP以来の表彰台を獲得した。

レースはメルセデスAMGのルイス・ハミルトンがポールポジションのシャルル・ルクレールを序盤に交わしてトップに立つが、タイヤマネージメントに優るマックス・フェルスタッペンがピットストップを遅らせて前に立つ。ペレスも2位に上がってハミルトンを抑え込みレッドブル・ホンダ勢は完璧なレース展開を見せる。

しかし46周目にフェルスタッペンの左リアタイヤが突然バーストし激しくクラッシュ。これでレースは赤旗中断となり、残り2周で再スタートが切られることとなった。

ここで2位ハミルトンが好発進を見せるもののターン1のブレーキングで止まりきれずコースオフし最後尾へ。ペレスはそのまま後続を寄せ付けることなくトップで走り切って勝利を勝ちとった。

「とてもうれしいよ。マックスはとても良いレースをしたし彼が優勝に相応しいから申し訳ないけど、僕らにとって素晴らしい1日になった。ルイスはずっと速くて彼からプレッシャーを受けていたし、再スタートではルイスが好加速を決めて並びかけてきたけど絶対に譲りたくなかった。可能な限りブレーキングを遅らせたら、彼も遅らせてミスをしてくれたんだ」

フェッテルはスタートから誰よりも長く18周目までタイヤを保たせてポジションを上げ、36周目のセーフティカーからの再開時にアグレッシブに攻めて3位に浮上。これが効いて2位表彰台を獲得した。ガスリーも最後にルクレールとの激しいバトルを制して3位表彰台を獲得した。

「何と言えば良いか分からないけど、今週はクルマがずっと素晴らしかった。最後はブレーキングのたびにミスをしないよう慎重な走りを心がけた。裕毅も良いレースをしたし、今夜はチームのみんなでお祝いができれば良いね」

角田裕毅は堅実な走りで7番グリッドスタートから赤旗中断の段階で6位につけていたが、再開後にランド・ノリスとフェルナンド・アロンソに抜かれて7位フィニッシュとなったものの自己最高位となった。(米家峰起通信員)