22年北京オリンピック(五輪)を目指す樋口新葉(20=明大・ノエビア)が、この日の通し稽古では新ショートプログラム(SP)「ユア・ソング」を披露した。

本番を、その先の競技大会を意識しながらダブルアクセル(2回転半)や3回転ルッツを着氷。「今回が初めての参加です。観客として見に来たこともあったショーなので、うれしい。今回はSPとフリー(ライオンキング)を滑るので、本番でも力を発揮できるように頑張ります」と試合のような気持ちで臨む。

新SPについては「新たに作ってもらって、スケートを滑ることが楽しいという気持ちを表現したい」。フリーに関しても「今まで滑ってきた中で、いろんなジャンルのプログラムが合わさったもの。自分の全てが詰まっている。ライオンキングの物語ももちろんですけど、自分のスケート人生の全ても伝えられるようなプログラムにしたい」と懸ける思いを口にした。

北京五輪シーズン。18年の平昌五輪はわずかの差で逃した。悲願の初出場へ、最終選考会となる12月の全日本選手権(さいたま)まで「あと半年もない。焦る気持ちも楽しみな気持ちもある」という精神状態だ。

その中で「本当に今年はすごく、練習もアイスショーも、その時の目標を持って調整できている。楽しくできているので、集中して全日本まで頑張りたい。悔いのないシーズンにしたいし、五輪に出て夢をかなえたいなと思います」と目標への心持ちを示した。

「フレンズ・オン・アイス」は昨年、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったが、今年は感染症対策を講じた上で復活。27日から29日まで計5公演が予定されている。【木下淳】