19年グランプリ(GP)ファイナル、欧州選手権女王のアリョーナ・コストルナヤ(18)が、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を復活させた。

最終グループの1番手で登場。ビバルディ「四季」の「冬」に合わせて舞い、冒頭で懸案の3回転半に成功させた。地元メディアによると、昨秋の時点で「10本に2、3本」しか練習で降りられないというほど調子を落としていたジャンプだが、この日は美しく決めて有観客の会場から拍手を浴びた。

22年北京オリンピック(五輪)へ、今季から再び恩師エテリ・トゥトベリゼ・コーチの門下に戻った。昨季は06年トリノ五輪金メダルのエフゲニー・プルシェンコ氏にコーチを変えて師事したが、精彩を欠いた。今年2月の国内大会では6位に終わり、3月の世界選手権(ストックホルム)代表入りを逃した後、古巣の「エテリ組」復帰を表明していた。

慣れ親しんだ環境での復調を示すように、2本目以降のジャンプも上々の出来だった。

〈2〉3回転ルッツ-2回転トーループ

〈3〉3回転ループ

〈4〉ダブルアクセル(2回転半)

〈5〉3回転フリップ+3回転トーループ

〈6〉3回転フリップ+1回転オイラー+3回転サルコー

〈7〉3回転ルッツ

得点はオープンにされない大会ながら、シーズン序盤とは思えない仕上がり。それでも、演技後はトゥトベリゼ・コーチとは険しい表情で振り返るなど、目指す場所の高さもうかがわせた。