女子日本代表で18年平昌オリンピック(五輪)女子銅メダルのロコ・ソラーレは1次リーグ1位通過とはならず、プレーオフに回って五輪切符を目指すことになった。

トルコに敗れて通算6勝2敗となり、同時間帯の別の試合でスコットランドが勝ったことで、日本の2位以下が決まった。

北京五輪最終予選に出場中のロコ・ソラーレ(右から)藤沢五月、吉田知那美、鈴木夕湖、吉田夕梨花、石崎琴美(c)WCF / Steve Seixeiro
北京五輪最終予選に出場中のロコ・ソラーレ(右から)藤沢五月、吉田知那美、鈴木夕湖、吉田夕梨花、石崎琴美(c)WCF / Steve Seixeiro

チーム    10
ロコ・ソラーレ
トルコ


◆試合経過


第1エンド(後攻は日本)

6勝1敗の日本に対し、トルコは2連勝の後の5連敗で五輪の可能性は消滅している。ハウス内に置いた石を打ち出し、両チームとも氷の感触を確認。スキップ藤沢のラストショットでもしっかり相手の石を打ち出してブランクエンドに。0-0。

女子1次リーグ トルコ戦に臨むロコ・ソラーレ。左から藤沢、吉田知、鈴木、吉田夕(共同)
女子1次リーグ トルコ戦に臨むロコ・ソラーレ。左から藤沢、吉田知、鈴木、吉田夕(共同)
女子1次リーグ トルコ戦でショットを放つ藤沢(中央)(共同)
女子1次リーグ トルコ戦でショットを放つ藤沢(中央)(共同)

第2エンド(後攻は日本)

日本は4投目のセカンド鈴木からガードを配置。6投目の吉田知はガード裏に回り込ませる。7投目の藤沢は相手にNO1、2を取られた状態から、見事なダブルテークアウトを披露。再びブランクエンドとする。

女子1次リーグ トルコ戦で指示を出すロコ・ソラーレの吉田知(中央)。手前左は鈴木、同右は吉田夕(共同)
女子1次リーグ トルコ戦で指示を出すロコ・ソラーレの吉田知(中央)。手前左は鈴木、同右は吉田夕(共同)
女子1次リーグ トルコ戦で作戦を練るロコ・ソラーレ。左から鈴木、吉田知、藤沢、吉田夕(共同)
女子1次リーグ トルコ戦で作戦を練るロコ・ソラーレ。左から鈴木、吉田知、藤沢、吉田夕(共同)

第3エンド(後攻は日本)

3E連続で有利な後攻の日本は複数点を狙って動く。一投目からガードを配置し、ハウス内に石をためる展開に持ち込む。7投目の藤沢は相手の石に当ててガード裏に隠すヒットアンドロールに成功。最終8投目は初めて使うラインで2点を狙ったが、わずかにずれて自軍の石も押し出してしまい、1点どまり。1-0。


第4エンド(後攻はトルコ)

両チームとも曲がらないリンクのアジャストに苦しみながら、我慢を強いられる展開。互いにわずかなミスが出て、ハウス内に石がたまらない。この試合3回目のブランクエンドに。


第5エンド(後攻はトルコ)

序盤でガードが多くなり、ドローショットの精度が問われる。トルコにミスが出て、日本が縦に並ぶNO1、2を保持する形が続く。最終8投目の藤沢の石は思うように曲がらずに、NO1を奪えず。ラストショットを決められ、2点を許して1-2と逆転される。


第6エンド(後攻は日本)

戦況が動きやすいとされる休憩明け。トルコの5投目が長くなってハウス内に残らずにチャンス到来も、生かせず。逆にダブルテークアウトを決められる。藤沢のラストショットを前にNO1、3がトルコ。日本はNO2、4。ドローで相手の石を弾いてNO1を奪い、2点獲得。3-2と逆転。


第7エンド(後攻はトルコ)

トルコに3、4投目で好ショットを連発され、ハウス内の日本の石を出される不利な展開。吉田知の2投で距離を伸ばすスイープ力もみせて盛り返す。「クリスマスツリー」のような石の配置を作るが、7投目でトルコもスーパーショットでピンチに。ラストショットでダブルテークアウトを決められ3点を奪われる。3-5。



第8エンド(後攻は日本)

複数点がほしい日本は思うようにハウス内に石をためられない。互いのスキップの2投ずつを残して、NO1は日本、NO2、3がトルコ。藤沢がヒットアンドロールを決めて複数点の可能性を残すが、トルコの正確なショットが続く。ラストショットで1点を取るしかなく、4-5。


第9エンド(後攻はトルコ)

相手を1点で抑えて最終Eにかけたい日本。センターガードを置いて、縦に石を並べていく。トルコにこの日好調なテイクショットで持ち直され、残るはスキップ対決。NO1が日本、NO2で迎えた最終8投目の藤沢で、NO1、2は作る。トルコのラストショットで1点をスチール。5-5の同点で最終エンドに。


第10エンド(後攻はトルコ)

勝利のためにはスチールが必要な日本。センターラインにガードを集め、ハウス内に強いNO1を作る。NO2も取り、残り3投ずつでタイムアウトを要求。まずは吉田知がガードを作るが、ダブルテークアウトをされ、ハウス内にはトルコのNO1のみ。藤沢は正確なドローでNO1を作るが、続くショットで押し出されてNO1、2を持たれる。最終8投目の藤沢がドローでNO1を持って、勝負を決するトルコのラストショット。日本の石が打ち出されて勝負あり。5-8で敗北。首位通過での北京五輪出場はならず、プレーオフに回ることになった。


最終順位


チーム名
1スコットランド62
2韓国62
3日本62
4ラトビア44
5イタリア44
6ドイツ35
7トルコ35
8エストニア26
9チェコ26

北京五輪への道

カーリング北京五輪への道
カーリング北京五輪への道

◆北京五輪最終予選メモ 男女各9チームが出場し、残り3つの五輪出場枠獲得を目指す。総当たり方式で16日まで1次リーグを実施し、まずは1位チームが出場権を獲得。17日に2位チームと3位チームが対戦し、勝った方が2枚目の切符を手にできる。負けた方は最後の1枚の切符を懸けて、翌18日に4位チームと対戦する。