カーリング男女の北京五輪最終予選が、オランダ・レーワルデンで11~18日に行われる。女子は18年平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレが、男子は日本選手権3連覇中のコンサドーレが日本代表として出場し、それぞれ残り3つの代表枠を懸けて争う。

スコットランドに敗れ今大会初黒星を喫したロコ・ソラーレは、世界ランキング3位の韓国に勝利し暫定首位。

女子1次リーグで韓国チームのショットを見守るロコ・ソラーレの、左から鈴木、藤沢、吉田知。手前は金ウンジョン(共同)
女子1次リーグで韓国チームのショットを見守るロコ・ソラーレの、左から鈴木、藤沢、吉田知。手前は金ウンジョン(共同)

ロコ・ソラーレPO進出決定「メガネ先輩」率いる韓国に勝利し暫定首位

笑顔でタッチする吉田知那美(左)と藤沢五月、吉田夕梨花、鈴木夕湖(C)WCF/Steve Seixeiro
笑顔でタッチする吉田知那美(左)と藤沢五月、吉田夕梨花、鈴木夕湖(C)WCF/Steve Seixeiro


チーム    10
ロコ・ソラーレ×
韓国×

第7セッション終了時の順位


チーム名
1日本51
2韓国52
3スコットランド42
4ラトビア43
5イタリア33
6エストニア24
6トルコ24
6ドイツ24
9チェコ15

※日本と韓国の予選通過が決定



北京五輪最終予選に出場中のロコ・ソラーレ(左から)吉田夕梨花、鈴木夕湖、吉田知那美、藤沢五月(c) WCF / Steve Seixeiro
北京五輪最終予選に出場中のロコ・ソラーレ(左から)吉田夕梨花、鈴木夕湖、吉田知那美、藤沢五月(c) WCF / Steve Seixeiro

◆試合経過

第1エンド(後攻は日本)

有利とされる後攻を日本が確保してスタート。日本がNO1とNO2をキープした状態で進行し、サード吉田知那美の2投目のドローショットでNO3も確保する。「メガネ先輩」こと金ウンジョンの最後のショットでNO3は韓国となったが、直後に藤沢五月が着実にドローショットを決めて、いきなり大量3点を挙げた。

女子1次リーグの韓国戦で指示を出すロコ・ソラーレの藤沢(奥から2人目)。奥は韓国の金ウンジョン(Steve Seixeiro氏提供・共同)
女子1次リーグの韓国戦で指示を出すロコ・ソラーレの藤沢(奥から2人目)。奥は韓国の金ウンジョン(Steve Seixeiro氏提供・共同)

第2エンド(後攻は韓国)

3点を追う韓国の後攻で、ハウス中央に両チームの石が密集した状態となって終盤へ。日本のスキップ藤沢五月による1投目でその形が崩れ、最終的には日本が際どくNO1をキープして最後の1投に。「メガネ先輩」こと韓国の金ウンジョンのラストショットはハウスをスルーするミスショットとなり、日本が1点スチール。4-0とリードを広げた。

女子1次リーグの韓国戦でプレーするロコ・ソラーレの、手前左から吉田夕、鈴木、吉田知(Steve Seixeiro氏提供・共同)
女子1次リーグの韓国戦でプレーするロコ・ソラーレの、手前左から吉田夕、鈴木、吉田知(Steve Seixeiro氏提供・共同)

第3エンド(後攻は韓国)

日本のセカンド鈴木夕湖の2投目がミスショットとなり、韓国が有利に運んだが、その後に日本も挽回。。ハウス外側のNO1がどちらのものか微妙な状況の中で、「メガネ先輩」こと韓国の金ウンジョンがドローショットをハウス中央付近に置いてまず1点。メジャー計測の結果、NO2は日本となって最少失点にとどめた。

スウィーピングする吉田夕梨花と鈴木夕湖(C)WCF/Steve Seixeiro
スウィーピングする吉田夕梨花と鈴木夕湖(C)WCF/Steve Seixeiro

第4エンド(後攻は日本)

後攻の日本が優位な形をつくって進行。複数点の可能性もあるかと思われたが、その後、韓国もリカバリーし、N01とN02を韓国が持った状態で日本のラストストーンに。藤沢五月のショットは相手のNO1を押し出したあとにハウスの中央付近にとどまり、日本が1点を加えて5-1とリードを広げた。

デリバリーする吉田夕梨花(C)WCF/Steve Seixeiro
デリバリーする吉田夕梨花(C)WCF/Steve Seixeiro

第5エンド(後攻は韓国)

後攻の韓国にミスが目立っていたが、終盤にかけてなんとかリカバリー。最後は「メガネ先輩」こと金ウンジョンが、日本のNO1を打ち出すテイクショットを決めて2点を返した。日本が5-3とリードして前半を折り返した。

口元を右手でおさえる吉田知那美(左)と吉田夕梨花(C)WCF/Celine Stucki
口元を右手でおさえる吉田知那美(左)と吉田夕梨花(C)WCF/Celine Stucki

第6エンド(後攻は日本)

後攻の日本は序盤に複数のミスショットがあったが、なんとか持ち直す。NO1が日本か韓国か微妙な状態で藤沢五月のラストストーンに。そのショットは鈴木夕湖の懸命のスイープも奏功し、相手のストーンを外に出して日本が1点を加えた。日本が3点リード。

女子1次リーグの韓国戦で指示を出すロコ・ソラーレの藤沢(右)。左は金ウンジョン(共同)
女子1次リーグの韓国戦で指示を出すロコ・ソラーレの藤沢(右)。左は金ウンジョン(共同)

第7エンド(後攻は韓国)

3点を追う韓国はなんとか複数点を欲しいところだが、日本も巧みに阻もうとする。日本がNO1、NO2をキープして迎えた藤沢五月の2投目は、相手のストーンをはじき出してNO3までを確保し、相手にプレッシャーをかける。1点を確保しにいった「メガネ先輩」こと金ウンジョンのラストショットはミスショットとなり、日本が1点スチールに成功。リードをさらに広げた。

氷をよみデリバリーする鈴木夕湖(C)WCF/Steve Seixeiro
氷をよみデリバリーする鈴木夕湖(C)WCF/Steve Seixeiro
藤沢五月(左)とハイタッチする吉田夕梨花(C)WCF/Celine Stucki
藤沢五月(左)とハイタッチする吉田夕梨花(C)WCF/Celine Stucki

第8エンド(後攻は韓国)

4点を追う後攻の韓国は、サードの2投目が好ショットとなり複数点の目を広げる。タイムアウトを取って作戦を練った日本だが、藤沢五月の1投目は狙いとは外れてハウスの後方に。その直後には韓国もタイムアウト。「メガネ先輩」こと金ウンジョンの1投目は絶妙な位置へとコントロールされ、3点以上の可能性も出てきた。しかし藤沢五月が的確なテイクショットを決めると、韓国のラストショットはガードストーンに触れてしまい、NO1は日本に。日本がこの日3回目のスチールでさらにリードを広げた。

第9エンド(後攻は韓国)

大量点が欲しい韓国だが、サードの2投目がハウスの外へと通過してしまうと、スキップ金ウンジョンの1投目は短くなってしまうなど、アイスコンディションの把握に相変わらず苦しむ。日本のストーンがハウス内に多数ひしめく中で、なんとか韓国が1点を確保。しかし、このエンドを終えたところで韓国が負けを認めた。日本は暫定首位に立った。

女子1次リーグで韓国に勝利し、喜ぶロコ・ソラーレの藤沢(奥)、吉田知(右端)ら(共同)
女子1次リーグで韓国に勝利し、喜ぶロコ・ソラーレの藤沢(奥)、吉田知(右端)ら(共同)
女子1次リーグで韓国に勝利し、吉田夕(手前)と抱き合って喜ぶロコ・ソラーレの吉田知。奥左は鈴木、同右は藤沢(共同)
女子1次リーグで韓国に勝利し、吉田夕(手前)と抱き合って喜ぶロコ・ソラーレの吉田知。奥左は鈴木、同右は藤沢(共同)

北京五輪への道

カーリング北京五輪への道
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