富士通が24-18でパナソニックを下して2年ぶり6度目の優勝を飾った。昨年11月13日のリーグ戦では20-26で敗れていたが、大舞台で借りを返した。最優秀選手にはWR松井理己(24)が選ばれた。

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FGで3点を先制された第2クオーター(Q)、3分からの攻撃で松井が逆転へののろしを上げた。QB高木翼(29)からの56ヤードのロングパスを鮮やかにキャッチ。さらに11ヤードのパスもつかんでゴール前に進み、5分45秒、高木の2ヤード逆転TDランにつなげた。そして、同Q10分55秒には高木からの11ヤードTDパスをしっかり成功させ、チームにリズムを与えた。

松井は「QBにラッシュがかかる中で、投げてきたボールを絶対に捕ろうと思っていた」。パナソニックに再びリードを奪われて迎えた第4Q、高木の2ヤードTDランで再逆転に成功すると、終盤に敵陣21ヤードから高木の9ヤードパスをキャッチ。8分40秒の味方FGに結びつけ、チームに勝利を引き寄せた。

昨季は同じ東京ドームでの「ジャパンXボウル」で、オービックに7-13で敗れてシーズンを終えた。松井は「もう1回日本一になって強い富士通を取り戻そうと、今シーズンは細かい練習をしてきた。長いパスが取れるよう意識してやってきた」。その成果を見事に大舞台で発揮。目標を達成した。MVPが決まると松井は満面の笑みで「来シーズンも必ず勝って日本一になる」と、早くも2年連続7度目のライスボウル優勝を富士通応援席に誓っていた。